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イエズス会教化部落Ⅱ

サンティシマ・トリニダ・デル・パラナ

人類世界文化遺産

この教化部落は「伝道村の中で最も大きく、最も素晴らしいもの」とされています。トリニダの遺跡は、国道第6号(エンカルナシオン~シウダ・デル・エステを結ぶ)28km地点にあり、アスンシオンからは400kmの距離にあります。遺跡は丘の頂にあり、周囲を見渡すことが出来る非常に戦略的な場所にあります。晴れた日には近郊のヘススの遺跡を望むことが出来ます。これらの遺跡は、数あるミッションの遺跡の中でも最も興味深く、魅力的だと言われています。この教化部落の設計に携わった中心人物はイエズス会士Juan Bautista Primoli、Antonio Grimauです。特に注目すべきは千以上の石によって組み立てられた説教壇で、福音書を書いた聖者達の模様が描かれており、未だに当時の塗装や金箔がかすかにこびりついています。


                          
               


サン・イグナシオ・グァス

音楽を奏でる天使が描かれた壁の絵様帯も見落とすことが出来ません。これにはクラビコード、パイプオルガン、トランペット、クラリネット、フルートそしてパラグアイ・ハープ等の楽器を奏でる天使の列が描かれており、教化部落における当時の音楽レベルの高さを物語っています。その他、聖器室に繋がる二つの扉の荘厳な装飾も見落とせません。

                                        

サンティアゴ

しかし、初めての来訪者にとって最も目を引くものは、教会の東側にあるアーチ群でしょう。これらのアーチは、複数の部屋が連なる原住民の住居棟群の一部であり、1棟につき8つのアーチが中央広場に向かって建っています。この石で出来たひさしはローマの水道橋を連想させるデザインです。その他、石で作られた鴨居の上にある円形すかし窓も目を引きます。


サンタ・ロサ

住居棟はそれぞれ20mで、通路によって仕切られています。これらの住居棟は地元のスペイン系移民に羨望の目で見られるほどの立派なものでした。また、教会の近くにある塔は、元は仮建設された古い教会の鐘突き塔、または望楼だったらしく、方形のがっしりとした基礎をもつ堅牢な建築構造で、傍に礼拝堂跡があります。聖器室と一部廊下が歴史博物館となっており、双方にて砂岩の彫刻、聖人、天使像の部分、当地方の花や果物を模った絵様帯を見ることが出来ます。大部分の展示品は原住民によって調合された植物性塗料により当時の色彩を保っています。

サンタ・マリア・デ・フェ

イエズス会士は原住民に当時の「文明世界」の知識を授けただけでなく、音楽、美術、彫像、石や木の彫刻等の芸術的技能も教えました。元々器用だった原住民グァラニー族はそれらの新しい知識を自分達の伝統工芸と融合させただけでなく、楽器の製造技術を会得し、アルパというパラグアイ音楽のシンボルを作り出しました。
 

サン・コスメとサン・ダミアン

イエズス会士は偉大な設計技師だっただけでなく、原住民と共に美しい石の彫刻品を作り出す技能も持ち合わせていました。
イエズス会教化部落の運営は当時の見本的な経営形態だったと言われており、住民は基本的に農牧に従事し、今日伝統とされているマテ茶の栽培は重要な生産物とされていました。マテ茶はテレレとして飲むときは冷水で、マテの場合は湯で飲みます。
 

   

ヘスス・デ・タバラングェ

イエズス会追放後、これらの教化部落に住んでいた原住民は分散し密林の中に消えて行き、廃墟と化した部落はいつしか遺跡となり、一部の部落は消滅してしまいました。当時の原住民は新文明の文化を学びましたが、同時にアメリカ大陸における他の数多くの部落と同様に独自の文化、独自の信仰を持ち、何よりも自分達の植物学・天文学知識を世界に公開し科学に貢献しました。


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